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*妄想社長に振り回されて*
第2章 色気と私
「や、あっ」

片方の耳を優しく触られながら、もう片方の耳を社長の唇で挟まれる。
直接伝わるいやらしい音に耳の奥が痺れた。

最後までするのかな。
私はもちろんしたいけど、そうなったら仕事続けられないよね……

耳の穴に熱い舌が差し込まれて思わず首を竦めた。
緩く優しい快感がもどかしい。
もっと激しくして欲しいのに意地悪でもされてるような気分だった。

「坂本がそんな淫乱な子だったなんて思わなかったよ」

「あぁっん、違っ、違いますっ」

「何が違うの?昨日のキスくらいで欲求不満になったんだろう?」

昨日のキスくらい、って……
あれを大したことじゃないみたいに言うなんて、これから社長がすることって一体どんなことなんだろう。

未知の世界に対する少しの不安とこれから与えられるであろう快楽に期待する自分。
社長の言う通りやっぱり私は淫乱なのかもしれない。

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