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インペイシェント
第3章 コンタクト
「圭子さん…」

遼次が一歩圭子に近づくと、圭子はまたクルッと遼次の方に向き直した。

「はいっ、遅~い。」

完全に遼次は圭子にからかわれた様子となってしまった。

「ちょっと、早いわっ!」

遼次は圭子にニヤケながら言うと、

「いつでもど~ぞ。」

と、圭子は笑いながらその場を去って行った。

圭子の後ろ姿を眺めながら、遼次は右手を握りしめ、確実に脈拍と体温の上昇を感じていた。
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