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梨華との秘密
第6章 支社長の女
 三人並んで店内に入ったたモノに女達の歓声が上がった。


「うそでしょ!スゴーイ!でもエローイ!うふふ!」


「これ、可愛い~。でも、透けてる。これ、似合うかも?」


 目の前に、色鮮やかなセクシー下着が壁一面に飾られていた。


「お嬢様方のお気に召すモノがござりましたら、爺がお買い上げ致します。ははぁ。」


 少し大袈裟に頭を下げると、


「でわ、爺、かのものと、かのものを所望じゃ。」


「ははぁ、かしこまりましたぁ。」


 大仰な動作をして頭を上げると、顔を見合わせ吹き出していた。
 同時に気づかれないように、壁際のタグをつかんでポケットに入れた。


「ふふ、二階に上がろうかな?もっと危なくてエロいのがあるからね。」


「やだぁ、松川さんヤラシイ!うふ、楽しみ。」


 階段を登り二階、三階と上がるに連れ二人の口数が減りはじめ、四階に上がると黙りこんでしまった。


「ここが君たちに一番見せたかった場所さ。こっちから行こうか?」


「えっ、あっ、はい。」


 展示されているモノに気圧(けお)されたような感じの返事が返ってきた。
 そこには、色んな形や色、材質のバイブレーター、ピンクローター、その他様々な玩具がならんでいた。


「あの、こんなに種類があるんですか?」


「うん、女の身体は色んなところに性感帯があるからね。でも、日用品の中にも色んなものがバイブやローターがわりに使えるがね。」


「えっ、そんなのあるんですか?」


 少し興味を引かれたように、美澤恵理加が反応していた。


「うん、例えばこいつかな?」


 俺は普段使わない携帯電話を取り出して見せた。


「えっ、うそ、まさか?でも?」


 恵理加がまさかという顔で、俺を見つめた。


「ふふふ、そのまさかさ。」


 そう言いながら、普段使う携帯から、もう一方の携帯にかけ、驚いている恵理加の女の一番敏感な部分に押し付けた。


「あぅ、係長、だめっ、高原さんが、、んん、、」


 一瞬、恵理加の身体がよけるように動きかけたが、朱里の身体にぶつかり、よけられなくなった。


「えっ、どうしたの美澤さん?松川さん、彼女どうしたの?」


 なにが起こっているのか分っているのに、朱里が白々しく聞いてきた。
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