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梨華との秘密
第7章 縄肌秘書
 店内を出るまで、店員の視線が俺と朱里を追って来るのを感じていた。


「店員が見てたぞ、朱里。ふふ、もっと見せてあげれば良かったかな?」


「そ、そんな、、、」


 朱里が恥ずかしそうに顔を伏せた。
 鎖をジャラッと音をさせ、彼女の首輪を引き寄せ、イタブルように耳元にささやいた。


「顔をあげるんだ。今のお前を見てもらうんだ。いいな。」


「そ、そんな、恥ずかしすぎます。でも、命令ですよね。」


 羞恥に肌を染めながら、彼女が答えた。


「あぁ、命令だよ。きょうは、今までとは違うよ。命令通りにできなけりゃ、終わりだ。拒否は許さないよ。」


 少し自分勝手だなぁ、と思ったが、彼女の気持ちに任せることにした。
 たぶん、大丈夫だとは思いながら、かなり不安だった。
 しかし、彼女が顔をあげ、


「わかりました。命令通りにします。いまは、あなたの奴隷ですから。」


 やったぁ!
 嬉しい!
 いかん、調子に乗りすぎだ。


「うん、それでいい。明日の朝まで可愛がってやるよ。」


「はい、ご主人様。」


 嬉しそうにいう彼女の笑顔が、俺にはまぶしかった。
 車に乗りエンジンをかけ、鎖を引き寄せ、薄いピンクのルージュに唇を重ねた。
 プルンとした感触と、甘い肌の匂いが俺を刺激した。


「朱里、大事な仕上げを忘れていたよ。次のお店に着いたら仕上げてあげる。楽しみにしてな。」


 唇を放し、朱里の濡れた瞳を見つめながら言うと、


「えっ、仕上げですか?わかりました。」


 少し、嬉しそうに言う彼女の中に悔しさが混じっているのを感じたのは気のせいかな?
 なんて思ったが、車をスタートさせた。
 十分ほど走ると、目的のショッピングセンターが見えた。


「あの、あそこですか?」


 遠慮がちに聞いてきた。


「あぁ、あそこだよ。車を止めたら、仕上げをしてあげる。楽しみにな。ふふふ。」


「あっ、はい。少し怖いですけど、楽しみです。」


 あらら、楽しみか?
 前の時は、ただ嫌がって、そんなことは言わなかったな。
 少し、彼女の変化にとまどいながら、車を駐車場の端に止めた。


「着いたよ。さて、仕上げにかかろうか?」


 そう言いながら、朱里の目の前にタコ糸を取り出した。
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