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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
アタシは手を伸ばして……

まだ動きの鈍いお天気妖怪をぐ~りぐり揺さぶった。

「い~かげん起きろ~ょ~」

「むうーん……」

Oの介はあいかわらず寝袋から
首から上だけ出してる。

アタシがグリグリしてると
すまきにして拘束した娘を
折檻してるような絵ヅラに、見えなくもない。

(Oの介を起こして支度させねば)
という義務感でやってる事だけど

頭ぺしぺしはたいたり
ほっぺた引っぱったりと
だんだん愉快になってきた。

「ほれほれ~」

「むううんむん……」

ようし……これでも起きないなら
熱熱マグカップを顔に押し付けてやるぞー♪

とニタニタしながら興奮してたら

「……きょう何曜日だっけ」

と、急に訊いてきた。

「火曜日だぞぅ」

「火曜日休みじゃなかったっけ」

「ふぇ」

「社長がおやすみだぞーって言ってたよ」

「あ……そーいえば」

最近仕事ヒマだし、元紙の仕入れ直前でやることないから
臨時休業をはさむよって話があった。
それが今日だった。

のこのこ会社に出ても
電話番のオジジしか居ないはずだ。

「電話かけてみよーか」

「いや……どーでもいいょ」


そっかー……お休みかー……
アタシは再び、かったるい気分になった。

仕事をしたいわけじゃないけど
何だか気が抜けてしまった。

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