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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
なんだっけ……
成婚率か。それが96%か。

いや、しょうじき婚活なんてする気にはならない。
紹介された知らない誰かと、結婚前提でお付き合いするってのは、まだ実感がわかない。

しかし
それくらいの気構えがないと、ダメか。

アタシ自身、そう思ってるわけだ……

Oちゃんにアドバイスしたつもりが
自分に跳ねかえってくるとは、想定外だった!

……とはいえ

女だからといって
絶対結婚しなくてはいけない道理なんてない。
それも事実だ。

それはわかってるけど

A女史みたく、ひとりで悠々と暮らせる保証もない。

『若いうちに、いー男捕まえるのがベストよ♪』

……とか言って背中を後押ししてくれる人物が身近に居れば、アタシもここまで苦悩しなかったかもしれん。
常識的にはそれがベターな選択なハズだろーぅ!
なんでアタシのまわりにはA女史みたく変な価値観のヒトがいるんだ……

それで余計にややこしい事になってる気がする!

いかんいかん。

アタシが色々考えたって
ろくな結論が、出るわけない!

「ねぇねぇー」

考えるな、感じるんだ……!

「ねぇってばーー」

? Oの介が声をはりあげとる。

スクーターで前走ってたアタシは
少し振り返る感じで、聞いた。

「なーんだよーー」

「さやか行って、なんか買ってきてよー」

”さやか”ってのは、近所のスーパーだ。

「晩ごはんも作るよーー」

どうやら、アパートに帰ってからの事を言ってるらしい。
早くバラを活けたいから、アタシに買い物を頼むって事だ。

「おーーう」

すぐそばの道を曲がれば近い。

Oの介にひらっと手をあげて
いったん別れた。

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