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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
窓際で
Oの介は黄色いバラを花瓶に活けながら
ニコニコしている。
いくつもの花瓶が
全部バラであふれている。
窓を開けていて
温(ぬる)いような 冷ややかなような
中途半端に澄んだ空気が
部屋にはいりこんでいる。
午後の陽光が
たくさんの黄バラとOの介を
同じトーンで包んでいた。
「あんまり日持ちしないだろうな」
「うん 期間限定だね」
何となく
”Oちゃんはいい子だな”と
いつも思ってる事を、また思った。
それから、何となく
近くに寄っていって
甘い匂いのバラのひとつに
顔を寄せて、キスしていた。
「食べちゃダメだよー」
「……うっさいよ」
……こんな時間が続くなら
それはそれでいいような気も、してた。
しかし、違う気持ちも
おんなじように、胸中にひろがってた。
Oの介は黄色いバラを花瓶に活けながら
ニコニコしている。
いくつもの花瓶が
全部バラであふれている。
窓を開けていて
温(ぬる)いような 冷ややかなような
中途半端に澄んだ空気が
部屋にはいりこんでいる。
午後の陽光が
たくさんの黄バラとOの介を
同じトーンで包んでいた。
「あんまり日持ちしないだろうな」
「うん 期間限定だね」
何となく
”Oちゃんはいい子だな”と
いつも思ってる事を、また思った。
それから、何となく
近くに寄っていって
甘い匂いのバラのひとつに
顔を寄せて、キスしていた。
「食べちゃダメだよー」
「……うっさいよ」
……こんな時間が続くなら
それはそれでいいような気も、してた。
しかし、違う気持ちも
おんなじように、胸中にひろがってた。