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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
……Oちゃんの部屋に連泊する手もあるけど
そうもいかなかった。

電話しようと思ったからだよ。
エドに。

Oちゃんが居るところで

『これこれこんなボーイがいるんだゼ?』

『へええ~っ愉快だね!』

『今からTELしちゃうぞっ☆』

といった展開で盛り上がる……ような流れではなくなっちゃったよ。
どうも打ち明けるタイミングを失してしまったし、愉快なコトになる保証なんて、無い。

だいたい、まだふんぎりがつかない。

心のなかでサンザンやきもきしてたし
このまま忘れようともしてたし
それで今になって
こっちから電話するのは変な気もするし。


辺りはもう真っ暗で
細い田んぼ道をまーっすぐ歩いてる。

盆地に吹いてる風は
いつの間にか、ひんやりとしている。

めしも食べたし
軽くお酒も入ったしで
寒さは感じない。

おもてを歩いてても
柔らかい何かに包まれているような
ハンパな心地よさが、あった。

歩きながら電話しようと
ポケットから携帯を出したけど
まだ、迷っている。


(そーいえば……
アイスクリーム食べなかったな)

とか 余計な事を思い浮かべている。

できれば、こうやって
先延ばしにしようと思ってるんだろうね。
アタシの心は。

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