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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
会社は、あいかわらずヒマだった。
大した雑役もないし、マイペースだった。

「アイアイがコーヒーこぼして
印刷機、壊しちゃったよ」

「ふーん。弁償させてから
島流しの刑にすればいいよ」

毎度おなじみの雑談をしつつ
昼休みも過ぎようとしてた。

「そーだ。今日も寄っていいか?」

「いいよー」

仕事は早めに終わりそうだし
ちくっとOの介のご機嫌も取りたい。

「さやかで、晩めしのおかずでも買っていくよ」

「私も一緒に行くよー」

「そーか。そうしよう」

となって、午後も荷物はこびや経理の手伝い、調子が悪くなった印刷機をみんなで取り巻いての井戸端会議などで時間がつぶれて、早めに終業となった。

「ラッキーだね♪」

「おーう」

アタシとOの介は更衣室で帰り支度だ。
といっても、アタシはまともに着替えない。
作業ズボンに長袖Yシャツのまんまだ。

夏場だと、シャツ着替えたり袖まくったり降ろしたりするけど
最近はちょっとは涼しくなったし、あまりする事もない。

Oの介が着替えるのを待つついでに
何となくカバンから携帯を出した。

「おや」

なんか着信が来てた。ぺこぺこ光ってる。
相手は……エドだった。

なんつう風の吹き回しだ?
昨日ひっさしぶりに会って別れて、どっか行ったと思ったらもう電話してきたのか!

とにかく電話返そう、と思ったけど

そこでビクゥっっと
固まって、しまった……

「どーしたの?」

「はぇ!?あぃや何でもないヨ~」

Oちゃんに訊かれて
ごくナチュラルにごまかしてしまった。
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