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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
いや、堂々とその場で電話すりゃよいのだけど
気おくれしちまった。

これではまるでエドと
コソコソ付き合ってるみたいだけど
いつの間にか、まさにそのとーりな流れになっちまった……

内緒にするつもりなんて全然ないけど
昨日だってOちゃんに浮き足だってる所を指摘されて
焦ってしまっていた……

それで、今この場で電話するのは
どーにも、無理だ!


「お買い物いこーう♪」

と、言われるままに会社を出て駐輪場からスーパー”さやか”に向かった。


……なんか、困ったことになった。
考えてみたらOちゃんと一緒に買い物して一緒に植物部屋にいって食事済んで帰るまで

電話できるタイミングが、無い。

しかし
『やっぱし急用ができたから帰るゾ☆』
てのも無理だ。

アタシから寄っていこうと持ちかけたんだし
これ以上Oちゃんの機嫌を損ねるわけには、いかん!

また髪の毛だらーーんと垂れ下げて

「楽しそう……うらめしやー」

とか言われたらアタシの方が困る。
そんなのは困る!

だがしかしその一方で
エドの電話は、超気になる。


どうする……

「の?」

どーする……

「の?」

ど……

「なーに食べたいのーー?」

「おおっ、なん、なん」

Oの介に、なに食べたいか訊かれてた。
何でもいいよと答えようとしたけどそれも無愛想だと思ったので

「ナンとカレー……かな」

と口から出まかせを言った。

「カレー?カレーじゃ、ちょっとなー」

Oの介は不服そうだ。

「カレーだと、酒と合わないか?」

「うん。今日は焼酎のみたいなー」

「焼酎と合うのってなんだョ」

「色々と合うよ。できれば
和食のほうがいいかな」

「おぅ!和食ウェルカムだョ」

そうやって話を合わせながらも
アタシは気がそぞろだ。

……電話してぇ。
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