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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
……そんな調子で、
毎度おなじみのズレた連想をしてる内に
もう、駅まで来てしまった。


タクシーが5台くらい並ぶともうパンクするような
しょぼいロータリーがある。
その奥に改札口がある。

すぐ気が付いた。
エドは改札口のすぐ脇に、立っていた。

まだ、居たんだ。

表情も見えた。

『なぁ、ちょっと出掛けてくるョ』

ついさっき
Oちゃんにそう言った時の
きょとんとした顔

その表情と、今のエドの表情は
なんか、そっくりだった。


嬉しいの嬉しくないのって
嬉しいに決まってた。

まだ、エドは盆地駅にいた。
ひょっとしたら、アタシの事を
待っててくれたのかもしんない……

エドの近くまでスクーターで近寄って
またがったまんま、話しかけた。

「どーしたんだよ。電車は?」

「まだ、平気だよ」

エドは、ゆうべよりも
表情がにこやかだった。

「アタシが来ると思って
待ってたのか?」

「そうだよ」

つられて、アタシも笑顔になってた。

「そりゃずいぶん余裕だな!
来るかどーか、わかんないのに」

「でも、来てくれたね」

冗談めかして話してた。
しかし
じわじわと喜びが、こみあげてきた。

「そりゃ、次いつ会えるかわかんないし
顔を拝んでおきたかったのサ」

「……ありがとう」


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