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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
……話してるうちに
アタシは、気持ちが変わってくるのを実感した。

偶然じゃないんだ。そう思った。

電話でお別れしたんだから
アタシが駅(ここ)に来る必要なんて、なかった。
それでも来ちゃったんだ。

エドは、とっくに電車に乗っててもおかしくない。
それでも、ここに居た。
アタシが来るかもしれないから、待ってたんだ。

だからアタシは、もっと近寄るべきだ。
エドに近づくべきだ。
偶然じゃないんだから。

そんな風に思った。


「いやーしかしまた新宿に行くのか。
エドは都会人だな♪うらやましーぞ」

「……」

胸の内では、ジーーンとしてるのに
アタシは必死こいて軽口を叩いてた。

なんでこんな事をしてるのかよくわからない。
でも情けない事に、こんな反応をするのがアタシの性分らしい。

「そーだ。エドについて行こうかな!
一緒に新宿まで行ってみたいゾ」

「一緒に?」

「うん。アタシも盆地暮らしに飽き飽きしてるからな。都会のオシャレスポットでエドとデートしたいな~なんて常日ごろから考えてたんだョ。せっかくだから一緒に特急乗って行くか!エドの分も切符買ってやるぞー」

ちょーしに乗ってベラベラと喋った。
こうなるとマシンガン打線トークだ。あること無いこと喋りまくって止まらない。
止っまらっない~と、なりそうな所で

「じゃあ、行こうか」


そう、返されてしまった。
真顔で。

「はぅ」

ウキウキと、空回りしながら喋ってたのが
ピタリと止められてしまった。


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