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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
「うなっ」
エドが変な声を出した。
おっ、と思ったらがばっと跳ね起きた。
「時間、だいじょーぶか?」
「ギリギリだ」
そう言いながらエドは猛烈な勢いで服を着だした。
アタシは
できればもうちょっと、余韻に浸っていたかったよ。
でもエドの様子を見たらそうも言ってられない。
エドが倍速モードで服着てるのを見たら
アタシも現実に引き戻された。
それはすなわち
とっとと盆地に戻らないといかん!て事だ。
アタシも速やかに跳ね起きた。
そしてベッドから転げ落ちてひざ位の高さの段差で半回転してびたんと着地した。
すぐさまちらばった服を回収にあたった!
「お湯出してあるから、お風呂使って」
「エドは?」
「無理だよ。あと下りの電車は
20分おきに出てるから乗れるはずだよ。
帰り道は気をつけて」
「わかったヨ」
もうお互い顔を見る余裕もない。
ネオンサインがチカチカ瞬く部屋の中で
慌てて出発の支度を進める。お祭り騒ぎだ。
「ごめん、こんな形で」
さっさと服を着終わったエドが
それだけ言って、部屋の出口に向かった。
こんな形ってどんな形だよ。
スケジュール的に無茶してるのはお互い様だしエドが悪いわけじゃない。謝ることなんてないよ。
むしろ謝りたいのはこっちだよ。新宿まで行かなくちゃいけないエドをここまで引き留めたようなもんだし
ブレスレットのお返しも、まだ先のことになっちゃうし。
などと言い返したい事はいろいろあったけど
ぜんぶ喋ってたら間に合わないし、これ以上もたもたしてる訳にもいかない。だから
「またな!」
とひと言だけにした。
そしてエドの背中を、見送った。
エドは玄関で靴を両足につっかけて
トトンっと爪先で床を蹴った。
てばやく靴を履いて、すぐドアを開けて出て行く。
その時
エドがひょいとこっちを、見た。
ほんの一瞬だった。
エドは、嬉しそうだった。
アタシはホッとしたよ。
エドが変な声を出した。
おっ、と思ったらがばっと跳ね起きた。
「時間、だいじょーぶか?」
「ギリギリだ」
そう言いながらエドは猛烈な勢いで服を着だした。
アタシは
できればもうちょっと、余韻に浸っていたかったよ。
でもエドの様子を見たらそうも言ってられない。
エドが倍速モードで服着てるのを見たら
アタシも現実に引き戻された。
それはすなわち
とっとと盆地に戻らないといかん!て事だ。
アタシも速やかに跳ね起きた。
そしてベッドから転げ落ちてひざ位の高さの段差で半回転してびたんと着地した。
すぐさまちらばった服を回収にあたった!
「お湯出してあるから、お風呂使って」
「エドは?」
「無理だよ。あと下りの電車は
20分おきに出てるから乗れるはずだよ。
帰り道は気をつけて」
「わかったヨ」
もうお互い顔を見る余裕もない。
ネオンサインがチカチカ瞬く部屋の中で
慌てて出発の支度を進める。お祭り騒ぎだ。
「ごめん、こんな形で」
さっさと服を着終わったエドが
それだけ言って、部屋の出口に向かった。
こんな形ってどんな形だよ。
スケジュール的に無茶してるのはお互い様だしエドが悪いわけじゃない。謝ることなんてないよ。
むしろ謝りたいのはこっちだよ。新宿まで行かなくちゃいけないエドをここまで引き留めたようなもんだし
ブレスレットのお返しも、まだ先のことになっちゃうし。
などと言い返したい事はいろいろあったけど
ぜんぶ喋ってたら間に合わないし、これ以上もたもたしてる訳にもいかない。だから
「またな!」
とひと言だけにした。
そしてエドの背中を、見送った。
エドは玄関で靴を両足につっかけて
トトンっと爪先で床を蹴った。
てばやく靴を履いて、すぐドアを開けて出て行く。
その時
エドがひょいとこっちを、見た。
ほんの一瞬だった。
エドは、嬉しそうだった。
アタシはホッとしたよ。