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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
支度を済ませて部屋を後にした。
ロビーを駆け抜ける。

「ありぁしたァ……」

というような声が聞こえた。
この際ボーイサンAに、何と思われようが仕方ない。

好青年にナンパされた純真無垢な乙女(ホビット)がせわしなくチェックインして、先に青年がフロントを駆け足で通過して、その後を鬼の形相で乙女(ホビット)が追いかける。
これは怪しいな……と思われるかもしれないが弁明してる暇はない。

建物を出て線路伝いに走り
駅に戻った。

自動改札を通るとき
ちょっとだけ、エドの事を意識した。


無事、特急に乗ったんだろう。
改札口にはもう居ない。

次に
いつ逢えるのかはわかんないけど

たぶん、そんな先の事じゃないと、思った。
それに

今までみたいにあれこれ思い悩む事だって
もう無いハズだ。

なんだかスッキリした。


アタシはやっぱりエドが好きだし
エドだって、アタシを好きでいてくれてる。

そんなに悩む必要なんて、無いんだ。

なんだか駆け足ばかりのひと時だったけど

アタシの中の世界地図では
エドとアタシの距離は、ぐっと縮まった。


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