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能天気B型のアタシが美少年と……
第5章 おきくむしの章
頼む、Oちゃん返事をしておくれ……

この、閉ざされたドアがアタシの身勝手や
気まぐれで積んできた業(カルマ)の象徴かもしれない。

このドアが開くまで
アタシは前に進むことも、後戻りもできない。
でももしもOちゃんに何かあったなら
ずっとこのままなのかも、しれない……


そんな風に途方に暮れて固まってたら
突然ドアがグッと押された!

「のわっぐ」

ドアにもたれてたアタシは焦って奇声をあげた!

とびすさって
開かれるドアを凝視していた。

アタシの居る外に向かって
ドアから差す光が、ゆっくり拡大していく。

目がくらむ。
冥府の岩戸から差す逆光が罪深きホビットの両目を灼く。

まばゆい光の洪水から姿を現したのは……

やっぱりOちゃんだった。

* * *

「遅かったね」

「ああ……ゴメンよぅ」

Oちゃんは
神話に登場する天女のように薄絹を身に纏っていた。
諸肌が露わになっていた。

目が慣れてくると
その表情はフラットで
喜怒哀楽は、見てとれなかった。
……穏やかそうだった。


「お風呂入ってたんだよ」

「あ?ああ……」

そーか。それで暫く、出てこれなかったんだ。


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