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能天気B型のアタシが美少年と……
第3章 あいあいの章
店主さんは結構大柄で、アタシとアイアイの体重を足したくらいありそうだ。
狭い部屋で向き合うと、サーカスの団長に怪しい小動物をセールスにきた香具師(やし)ホビットといった風情だよ。

実際このままアイアイを売り飛ばして帰社できたら、ラッキーだけどそこまでの幸運は、期待できない。
むしろこの顔あわせで無事に乗り切れるかどうか、それだけが心配だ。

”じゃ、その小悪魔を300で引き取ろう

300?米ドルだろうな?キャッシュで頼むゼおっさん

注文の多いガキだな。まあいいだろう、お駄賃に反物もくれてやる

サンキュー。また頼むゼ?

こうしてアタシは夜のマカオに消えた

THE END ”

などとご都合主義的な妄想をしてるうちに
アイアイがまた、やらかした。

「コンナちょぼい注文で呼びつけんなっつーノ!
新デザインも考えてんだからもっと買エヨッ」

「そうしたいのは、やまやまですけどね……」

「キニすんなヨ!見積もり書き足してヤルヨ!」


ちょっとまてYO!
この愚かな小動物はいつもこんなセールスしてんのか!?
強引すぎるって!
牽強付会にもホドがあるって! 

「うああっあの、どうか気になさらずぃ!
営業成績のからみでちょっと勇み足とゆーか、その……」

アタシはしどろもどろで、フォローに入った!

「ナンダ邪魔すんな、邪魔すんなヨ?邪魔すんなヨッ?」

「…………?」

店主さんは、呆れてるのか怯えてるのかわからんが、固まってる。
アイアイは『邪魔すんな』のモードになると、異常に感情的になるみたいだ……


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