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能天気B型のアタシが美少年と……
第4章 おかまやまの章
あれこれ考えつつてくてく歩いてた。
はっと気が付くとえらい歩いてた。
おかま山の中腹まで歩いてた。

ふりむくと盆地のシケた景観が一望できる。
いかん……これは帰りが、しんどい!

帰りは下りだからダンゴ虫の構えで転がったら、早い。
しかしアタシもそこまで人間ばなれしてないから、歩くしかない。
めんどい。

「ふなぁ~ん」
と、だらしない声出して座り込んだ。

あーあ。ガラになく考え事してるのが悪いんだ。
エドのことばっかし考えてるのが悪いんだ。
でも気になっちゃうのは、仕方ないんだ。
……元はと言えば、エドが悪いんだ。

座り込んで、溜め息ついてた。

そしたら携帯が鳴った。
♪ジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャッジャーン

やかましい音だ。
アタシが選んだんだから文句言えないが。

Oちゃんが一升瓶のキスで眠りから醒めたんだろう。
そして寂しくなってアタシの温かい声が聞きたくなったんだろう。

とっととボタン押して返事した。

「なんだよぅー」

『…………』

「無言か。無言電話か。
もーちょい気のきいたジョークやれよぅ。
オレオレオレだヨ!!くらい言えよぅ」

などと喋りながら
変な胸さわぎがしてきた。

Oちゃんじゃねぇ……

「……エドか?」

『……久しぶり』

いや、久しぶりってほどじゃない。
たかだか半月くらいだ。

でもアレだ。
長かった気がする。
えらく待たされた気がするから腹立たしいが今はそれどころじゃない気もする。

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