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キスより蕩けたヒメゴトを
第2章 【それは禁断な秘め事】

背筋が 凍る。
高ぶっていた熱は低温つつあり沙織ははっと我に返った。低くて、目の前にいる彼の声では無いその声に彼女は扉に目を配らせた。
「…守川、捜してるんだな」
軽く舌打ちしながらそれでも尚止めない彼の動きに沙織は流石に流される訳にはいかず足を閉じて抵抗する。身動けない上半身の代わりに自由な足は厭らしい汁と汗で流れていた。
「…お願い、もう外して…これ…!」
ミシミシと固く結ばれたネクタイを彼の前に突き出して懇願する。それでも何の表情も変えず立ち上がると恵斗は人差し指で沙織の顎を持ち上げた。
「……守川に会うの?
そんなエロい顔で……?」
「……っ!」
顎を掴まれ視線外す事を許されず沙織は嫌でも恵斗の視線に絡み付く。コツコツと廊下を踏む音が徐々に近付いてくる。
焦りと、理性と。最大なる危機感に沙織の目頭は熱くなり目尻に涙が溢れる。
「だめだよ、沙織。
あげない。今、目に映ってるのは…俺でしょ?」
妖艶に笑う教え子に事態が事態なのに秘部が疼いて仕方ない。
ジワジワと再び集まる沙織の熱に恵斗はにっこりと唇を横にギリギリまで引いて
一歩、彼女に顔を近付けた。

