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キスより蕩けたヒメゴトを
第2章 【それは禁断な秘め事】

「っ…み、や…っっん」
唇の中から赤い舌を覗かせて恵斗は沙織の指に這った。静かにチュッと音をたてて唾液をつけさせる。そのせいで指の間に潤滑させ舌の侵入をさせそうだと沙織は自らすぐ首を振った。
「三矢くん…!やめて」
拘束された両手首を掴まれ逃げ場を失った。恵斗はこんな状況でも楽しそうに微笑みながら沙織の言葉を無視してぴちゃぴちゃと卑猥な音を静かにたたせる。
「鞄あるし誰か残ってるな」
びくん
先程より近くなった声に沙織は目を大きく開かせた。意地悪な視線を送る恵斗はどこか楽しそうに目を細めて舌先でするりと侵入させてくる。
半ば力付くで強引に沙織の指の間を舌で割ると唾液が滴り落ち
沙織の唇に辿り着いた。
「っ…!」
ビクリと身体が反応する。舌先突つかれた沙織の唇は半分空いていてそれを数秒する間もなく恵斗は沙織の唇を貪る様に唇に食いついた。
意味なくした手を下に置き、その代わり恵斗の右手ははだけた沙織のシャツの中へ。
「ぁ…っふ」
「…口開けて」
「ゃ…わかんな…」
小声で会話をする二人。塞がれた唇。沙織のファーストキスはこの男によってとられてしまった。
好きな人の為にとっておいたファーストキス。沙織が困惑する言葉で開いた口の中を恵斗は見逃さず舌を滑り込ませた。
ーーチュ…チュッ…
「んっ…ン」
「先生…キスした事無いの?
処女…なのもしかして」
唇が移動して苦手な耳元で囁かれる。
その瞬間熱が顔中に集まって沙織は眉を下げて切なげに目をほそめた。
ああキスでも感じてしまうんだ。そんな目で恵斗を見ると彼は嬉しそうな笑顔でまた沙織の唇を塞いだ。
「ふぁ…ふ、ン…」
「黙らないと…守川がいるの忘れてる?」
ならやめてくれたら良いのに。
心の中でツッコミを入れるがそんな余裕はなくて火照った身体を恵斗は右手先でツツツ、と沙織の腹部を行き来する。
「んん…」
それが何とももどかしい手つきだ。

