この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
NOROI〜呪い〜
第7章 天狗の呪い【妹娘編】
「…そういえば、そなたの名を聞いておらぬ」
「ゆき、と申します」
「ゆき…美しい名だ」
天狗はゆきを抱き寄せて口を吸いました。
初めての接吻に、ゆきの躰がじんわり暖かくなります。
「よいな?」
「…はい、ゆきを天狗さまの嫁にしてください」
「ゆき、愛(う)いやつじゃ」
天狗の親指大のマラがゆきの新鉢を割りました。
「ああ…」
痛みはほとんどありません、ただ天狗の優しさを感じます。
「天狗さま、ゆきは幸せです」
ゆきは自分から手を伸ばし、天狗の口を吸いました。
その瞬間、天狗の身体は燃えるように熱くなり、肌が赤く染まったではありませんか。
「天狗さま…?」
「…元の姿に戻れたということは、ワシは許されたのか」
天狗は自分の手を見つめ、呟きました。
そう、天狗は悪戯が過ぎて身体を黒く染められ天狗界から追放されていたのです。
しかし、ゆきの【真実の愛】により優しい心を取り戻したため、もう悪さはしないと判断されたのでしょう。
「ゆき、そなたのおかげだ…」
天狗はゆきを強く抱き締めました。
――病弱だったゆきは、山の綺麗な空気ですっかり元気になり、寿命が尽きるまで天狗と夫婦仲良く暮らしましたとさ。
【妹娘編】(終)
「ゆき、と申します」
「ゆき…美しい名だ」
天狗はゆきを抱き寄せて口を吸いました。
初めての接吻に、ゆきの躰がじんわり暖かくなります。
「よいな?」
「…はい、ゆきを天狗さまの嫁にしてください」
「ゆき、愛(う)いやつじゃ」
天狗の親指大のマラがゆきの新鉢を割りました。
「ああ…」
痛みはほとんどありません、ただ天狗の優しさを感じます。
「天狗さま、ゆきは幸せです」
ゆきは自分から手を伸ばし、天狗の口を吸いました。
その瞬間、天狗の身体は燃えるように熱くなり、肌が赤く染まったではありませんか。
「天狗さま…?」
「…元の姿に戻れたということは、ワシは許されたのか」
天狗は自分の手を見つめ、呟きました。
そう、天狗は悪戯が過ぎて身体を黒く染められ天狗界から追放されていたのです。
しかし、ゆきの【真実の愛】により優しい心を取り戻したため、もう悪さはしないと判断されたのでしょう。
「ゆき、そなたのおかげだ…」
天狗はゆきを強く抱き締めました。
――病弱だったゆきは、山の綺麗な空気ですっかり元気になり、寿命が尽きるまで天狗と夫婦仲良く暮らしましたとさ。
【妹娘編】(終)