この作品は18歳未満閲覧禁止です
![](/image/skin/separater40.gif)
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
NOROI〜呪い〜
第5章 なんこつ唐揚げの呪い
![](/image/mobi/1px_nocolor.gif)
真夜中にチャイムが鳴り響く。当然無視していたがあまりにしつこい。
…このままでは隣のオッサンに怒鳴りこまれてしまう。
仕方なくドアスコープをのぞくと、長年の男友達が酔っ払ってフラフラしているのが見えた。
「おせぇぞ〜!もっと早く開けろよぉ〜」
「深夜に一人暮らしの乙女を奇襲しといて文句言うな!」
蓋を開けたミネラルウォーターのペットボトルを渡すが、
「ぅんッがッくッく!」
半分以上溢しやがった。
「あ〜あ〜、まったくもぉ」
タオルで拭いてやると、人の腰に抱きついてくる。
「ちょっと!相手を間違えてるわよッ」
脳天に肘を落としてやるが離れない。
「…フラれた」
まあ、そんなことだろうとは思ったけどさぁ…
「なあ、ナンコツって、ここだっけ?」
「バッバカ!そこは、あんッ…ち、恥骨…!」
「え〜?ナンコツじゃないっけ?」
「違うから離せッ…やぁん」
「俺さっき、なんこつ唐揚げ食ってきたんだぁ」
「だから何よッ…んんッ…ばか、人の気も知らないでホントにもう…!」
コイツにとって、私はただの友達だ。
でも、私にとっては―――!
「はぁ…」
朝日が射し込むベッドで、裸で眠るヤツの後頭部を眺めて私はタメ息を吐く。
「ずっと片想いだったのに、こんな風に一線を越えるなんて思わなかったな…」
「そりゃ知らなかった」
「ッ!!」
ヤツが目を擦りながら振り向く。
「ごめん、夕べのこと何にも覚えてないんだ…なんこつ唐揚げの呪いだと思って、エッチしたことは忘れてくれ」
「しっかり覚えてるじゃないのよッ!!」
思い切り殴ったら、ヤツは能天気な顔でアハハと笑った。
(終)
…このままでは隣のオッサンに怒鳴りこまれてしまう。
仕方なくドアスコープをのぞくと、長年の男友達が酔っ払ってフラフラしているのが見えた。
「おせぇぞ〜!もっと早く開けろよぉ〜」
「深夜に一人暮らしの乙女を奇襲しといて文句言うな!」
蓋を開けたミネラルウォーターのペットボトルを渡すが、
「ぅんッがッくッく!」
半分以上溢しやがった。
「あ〜あ〜、まったくもぉ」
タオルで拭いてやると、人の腰に抱きついてくる。
「ちょっと!相手を間違えてるわよッ」
脳天に肘を落としてやるが離れない。
「…フラれた」
まあ、そんなことだろうとは思ったけどさぁ…
「なあ、ナンコツって、ここだっけ?」
「バッバカ!そこは、あんッ…ち、恥骨…!」
「え〜?ナンコツじゃないっけ?」
「違うから離せッ…やぁん」
「俺さっき、なんこつ唐揚げ食ってきたんだぁ」
「だから何よッ…んんッ…ばか、人の気も知らないでホントにもう…!」
コイツにとって、私はただの友達だ。
でも、私にとっては―――!
「はぁ…」
朝日が射し込むベッドで、裸で眠るヤツの後頭部を眺めて私はタメ息を吐く。
「ずっと片想いだったのに、こんな風に一線を越えるなんて思わなかったな…」
「そりゃ知らなかった」
「ッ!!」
ヤツが目を擦りながら振り向く。
「ごめん、夕べのこと何にも覚えてないんだ…なんこつ唐揚げの呪いだと思って、エッチしたことは忘れてくれ」
「しっかり覚えてるじゃないのよッ!!」
思い切り殴ったら、ヤツは能天気な顔でアハハと笑った。
(終)
![](/image/skin/separater40.gif)
![](/image/skin/separater40.gif)