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ねえ、脱がせて欲しい。
第1章 【ねえ、むかつくわ。】



「その代わりといっては何だが私の計らいで有能な執事を雇う事にした。愛香とは同年代で何かと話しやすい温厚な人だ」

「有能な執事…」

「悪い事は無い。愛香の言うことも必ず聞いてくれるだろう。好きに使いなさい」

「何でも……。




ええ、分かりましたわお父様」



満面な笑みを浮かべたご令嬢の裏の顔に気付く事も無く光隆は愛娘とのたった数分の会話を楽しんでいた…。









「そこの貴方」


父親が旅立った後。
打って変わったかの様に愛香は先程光隆に頭を深く下げていた若い使いを強い口調で制した。



「は、い」



最近見る新しい顔。名前は知らないが自分を見るなり緊張の声と表情を浮かべる彼に愛香の中で加虐心が生まれた。

パチッ


どこかで愛香のスイッチが入る。




「わたくしの部屋に入りなさい」






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