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ねえ、脱がせて欲しい。
第1章 【ねえ、むかつくわ。】



***


「貴方、名前は?」


長い髪を横に流して愛香はベッドに座り込んだ。足を組んで天蓋付きの高級ベッドに土足で履いたまま横たわると来る様手招きをする。



「…み、ミサワと申します」

「そう…最近見た顔ね?」

「は、い…。一週間と少しになります」



おどおどした態度を品定めする様愛香はミサワ、と呼ばれた男を見て楽しそうに舌舐めずりをする。ベッドの端にピシリと背筋を伸ばして緊張気味。二人きりの空間に慣れないのか頬は赤く、だがこの状況に額は青ざめると何とも面白味がある新鮮な態度に愛香は新しいオモチャを見つけたか子供の様な無邪気な喜び方では無く静かに、微笑んだ。



「…そんな緊張しないで。しゃがんで…わたくしの目を見なさいミサワ」

「は、はい…」



素早く跪き愛香の目線へ合わす様片膝を立てるミサワ。
その妖艶な微笑みと美貌に吸い込まれそうになったが何とか理性を保つ。相手が相手なだけに逃げる術も無い彼は時々合った目を泳がせだがまた一定に彼女を見つめる。



「逸らさないで、真っ直ぐ見なさい。命令よ」

「…はい…」

「ふふっ…いじめがいがありそうなオトコ。貴方Mかしら」



クスクス笑う愛香の長い人差し指はミサワの顎を滑る。ネイルで綺麗に整えた爪で軽く彼の肌を引っ掻くとそのまま親指で彼の唇をなぞり、少し半開けにさせた。



「お、お嬢様…」

「なぁに」

「その…、っ…」



微かに微笑む。ピンク色な雰囲気にミサワの下半身は健康的で正直だった。
するすると愛香の手が彼の首、胸、腹…脚…そして


下半身に。
彼の真ん中は黒いスーツがきつそうに勃起していた。


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