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ねえ、脱がせて欲しい。
第1章 【ねえ、むかつくわ。】




「あら…仔犬みたいな顔をして、身体は狼並ね」



クスクスと降り注ぐ広い室内にミサワは息をのんだ。ぶるりと震える肩。恐怖心…期待…どちらか、それともどちらもか




「お、じょうさま…お止め下さい…!」



顔を逸らして目を瞑った。




「"止めて"…?それはわたくしに言ってるの?」



すっと先程より少しトーンが下がった声にミサワはサァッと青ざめて思う。しまった…!と。
撫でる下半身から手を離して愛香はミサワを見つめる。



「も、申し訳…!」

「命令した筈よ。わたくしの目を見なさいと。お仕置きがいるようね」



軽くミサワの頬を叩き愛香の顔から笑みが消えた。

微笑んでいた表情はそこに無く、代わりに無表情で冷たい表情が彼を刺す。
それから足を組み変えると愛香はニヤリと微笑みとは違う笑みで


安定の命を。








「貴方、服を脱ぎなさい」




彼女の唯一の楽しみが、
彼らにとって唯一の不幸が、




始まった。



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