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冷たい月を抱く蝶
第5章 少女と着物

翌日、仕立て屋さんで会ったあの人が、
私達の屋敷に訪れた。
風呂敷呼ばれる包みから、綺麗な生地を
手に取ると私に見せてくれた。
「まあ、綺麗な生地…!」
「デザインも素敵だわ…!」
「この艶やかな色合いが、とくに綺麗…!」
「おじ様。これがあの着物になるの?」
私は彼に興味本意で尋ねた。おじ様は
ニコニコ笑いながら頷いた。
「ああ、そうだよお嬢様ちゃん。これがあの着物になるんだ」
「可愛いお嬢様には、この蝶の絵柄の着物なんてどうかな?」
おじ様は私に蝶の絵柄が入った着物を
見せてくれた。
それはとても優雅な絵柄で、色合いも
鮮やかだった。
「この赤の着物、素敵だわ…!」
「それにこの蝶の絵柄も優雅で素敵…!」
「ねえ、お義父様。私この着物がいいわ!」
私は手に取った赤い着物を父に見せた。
「――良いじゃないのか?」
「私はお前が着たいと思う服を着させてやりたい。では、この生地で彼に着物を作って貰おう」
父は隣で頷くと、おじ様に話しかけた。
私達の屋敷に訪れた。
風呂敷呼ばれる包みから、綺麗な生地を
手に取ると私に見せてくれた。
「まあ、綺麗な生地…!」
「デザインも素敵だわ…!」
「この艶やかな色合いが、とくに綺麗…!」
「おじ様。これがあの着物になるの?」
私は彼に興味本意で尋ねた。おじ様は
ニコニコ笑いながら頷いた。
「ああ、そうだよお嬢様ちゃん。これがあの着物になるんだ」
「可愛いお嬢様には、この蝶の絵柄の着物なんてどうかな?」
おじ様は私に蝶の絵柄が入った着物を
見せてくれた。
それはとても優雅な絵柄で、色合いも
鮮やかだった。
「この赤の着物、素敵だわ…!」
「それにこの蝶の絵柄も優雅で素敵…!」
「ねえ、お義父様。私この着物がいいわ!」
私は手に取った赤い着物を父に見せた。
「――良いじゃないのか?」
「私はお前が着たいと思う服を着させてやりたい。では、この生地で彼に着物を作って貰おう」
父は隣で頷くと、おじ様に話しかけた。

