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学園物えっち短編集
第2章 私たちの関係
トイレから戻ると、部室のドアが少し開いていた。
ドアの建て付けが悪いのか?
これは絶対に覗いたらいけねぇ…
俺は心にそう決めて一歩離れた所で待っていた。
ん?部室…結城しかいないよな?
かすかに話し声が聞こえる。
電話でもしてるのか?
その時だ。
「…………佐倉君!助けてっ!」
はっきり声が聞こえた。俺は急いで部室に飛び込んだ。
すると結城があのクソ安藤に完全に襲われている状態。
状況をすぐに把握できなくて固まってしまったが、ハッとして安藤に立ち向かって行った。
「てめぇ!何してんだよ!結城から離れろ!」
俺はクソ安藤の胸ぐらを掴み、拳を振り上げた。
「殴るのか?殴ったら部活出来なくなる上に退学もあり得るんじゃねぇの?」
「あ!?知るか!んなもん恐くねぇんだよ!勝手にしろよ」
「は……ま…まじかよ!?やめっ」
安藤は何故か自信たっぷりだったくせにうろたえ始めた。
部活が出来なくなるのも退学になるのも恐れているのは安藤の方だろ。
俺はそんな安藤を殴ろうとした時だ。
「ダメぇ…」
結城は振り上げられた俺の拳を両手で包み込むようにして止めた。
するとその隙に安藤は逃げていった。
「そんな目に合ってんのに何で止めるんだよ!?」
「だってぇ…フゥッ…せっかく佐倉君…練習頑張ってるのに…ヒック…本当に部活出来なくなったらやだもん…ふぇッ」
俺は結城に自分の制服の上着をかけて立ち上がった。
これ以上こんな乱れた格好の結城のそばにいたら俺だって何するかわからない…
「…あー…っと…わかったからとりあえず着替えろよ?」
そして部室の外で結城を待った。