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学園物えっち短編集
第12章 偽りのマシュマロ

氷川さんの隣の席になってからというもの…幸せ過ぎる…。


あんまり馴れ馴れしくして氷川さんを困らせるのも可哀想なので見てるだけだけど。


可愛すぎるだろ!
胸も大きいし…華奢な身体は思わず抱き締めたくなる。


しかしあんまり見てるのがバレルと気持ち悪がられそうなのでほとほどにしておこう…



そんなある日の事。


休み時間に氷川さんが机の中やカバンを一生懸命漁っていた。


次の時間は口うるさい教師の数学だ。あいつ怒鳴るので男ならまだしも怒鳴られた女子はだいたい泣いてしまうくらいの迫力だ。


キーンコーンカーンコーン


チャイムの音に氷川さんはビクッとなる。

もしかして教科書忘れた…?

氷川さんは涙目になって見つかりそうにない教科書を探していた。
間もなくあの教師が入ってくる。


その瞬間に俺は自分の教科書を氷川さんの机の上に投げた。


「……へ?」

「…先生。すいません教科書忘れてしまいました」

「何?矢口(ヤグチ)、前出ろ」

「はい」


前に行こうとすると氷川さんは目を潤ませて俺の制服の裾を掴んだ。


「…矢口君……あの…ダメ…」


か細い震えた声でそう言う氷川さんに俺は口パクで大丈夫だからと言って前に出た。


前に出ると何を言ってるのかわからないような大声で俺を怒鳴りつけた。


これは…きっついな…。


怒鳴られてるやつは見たことあるけど実際自分が怒鳴られると鼓膜が破れそうだ。
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