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学園物えっち短編集
第12章 偽りのマシュマロ
次の日の昼休み。


氷川さんは俺の分の弁当も持ってきてくれた。

あの教師が怖いおかげでかなりリアルが充実した。




弁当うますぎる…


料理もうまいって非の打ち所ないな。

氷川さんは俺の事をどう勘違いしたのかモテると言ってたけど、氷川さんの方がモテてます。


俺なんかが氷川さんを昼休み独占してていいのかと思うくらいだ。


こんな独占しといて今更だけど一応確認しておこう。


「氷川さん…」

「ん?」

「氷川さんって彼氏いんの?」

「へ?いないよぉ!…付き合ったことないもん…」

「マジで!?」


手付かずだと!?

しかし、弁当作ってもらって昼休み二人で過ごしていると自意識過剰になる。


「…好きな奴とか…いないの?」

「……お…教えないっ///」

「いなかったらいないって言うよなぁ?」

「はうぅッ///…もぉ…由羽ばっかりやだぁ…や、矢口君は?///」

「俺?いるよ。すっげー可愛くて入学式の時から気になってる」

「……そうなの?入学式の時からって事はうちの学校の子…だよね…?」


氷川さんの表情が変わった。


目が潤み始める。


わかりやす!!


やっぱり俺のこと好き…だよな?


「そうだよ。同じ学年の子」

「えっとぉ…で、でも…矢口君、去年付き合ってた子いたよね?」

「よく知ってんな?なんつーか…その子すっげー可愛い過ぎて、最初はテレビのアイドル好きみたいなそんな感じだったから完全に諦めてて…去年仲良かった子に告られてとりあえず付き合ってみたけど向こうの浮気で別れたんだ」

「そっかぁ……あのぉ…もしね…もし、またその入学式の時から気になってる子以外の子に告白……されたら……付き合う?」

「いや、付き合わないと思う。最近、その子の事気になるアイドルみたいな存在から好きな人に変わったから…」

「あ…はうぅ……そっかぁ…えっとぉ…矢口君優しいし、すごく楽しいから……うまくいくんじゃないかなぁ?」


語尾のほうの声が小さくなって氷川さんは俯いた。
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