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学園物えっち短編集
第14章 世話焼き修学旅行
俺は佐伯さんを引き寄せて木の陰に隠れた。


「ちょっと待とう」

「…うん」


また佐伯さんとこんな至近距離…


「蒼…」

「どうした?」


佐伯さんは俯いた。


「…香菜もキス…したいな///」

「それは…A君にお願いしなさい」

「だからお願いしてるの!」

「馬鹿…デカい声出すなよ」


今の佐伯さんの声で前のカップル達は気付いたようで、そそくさと先に進んで行った。


「あ…まぁ、気付いてくれたみたいだし…良かったな」


先に進もうとすると佐伯さんは抱き付いてきた。


「どうした?怖いか?」

「ねぇ蒼…何で気付いてくれないのー?」

「え?何に?」

「香菜がさっき言ったイニシャル思い出してよ!」

「A…I?」

「蒼の名前はフルネームで?」

「は?池田蒼……」

「イニシャルだと?」

「A…I………………マジで?」

「もー!最悪!鈍感ー!」


佐伯さんにバシバシ叩かれる。

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