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学園物えっち短編集
第15章 始まりは夜這いから




とりあえず、新川の手を振りほどく事も出来ずにそのまま私達は食堂に入った。


朝食はバイキング形式になっていて、何故か新川と一緒におぼんを持って食べ物を取って回っていた。


昨晩の事は後で確認するとして……どうしよう……今更間違えだったとか………言えない……。


「乃絵瑠、これいるか?」

「え!?うん!」


新川は卵焼きを私のお皿に乗せてくれて、その後自分のお皿にも盛った。

…なんか……いつも意地悪されてたから調子狂うし…いつもみたいにしてくれたらまだ間違えだった事言えるのに…。


「拓人ぉ〜!おはよぉ〜!私も卵焼き食べたぁい、取ってぇ」

「はい」


昨日の突き飛ばして来た子だ…よし!ここで、新川がいつもの女たらしぶりを見せてくれれば!

新川はその子にトングを渡した。


「え?た、拓人ぉ〜…そうじゃなくてぇ……私のお皿にも乗せて欲しいなぁ」

「あぁ。俺、彼女出来たからもうそういうの乗らない事にしたから」


嘘……….何誠実になってるの!?しかも、めっちゃ睨まれてるし!



「…何乃絵瑠の事睨んでんだよ?」

「だって!私だってずっと拓人の事好きって言ってたのに…そんな急に」

「お前さ、他校に彼氏いんの俺が知らないと思ってんのか?お前のお遊びに付き合ってやってただけだろ」

「拓人と付き合ったら向こうとは切るつもりだったし」

「付き合わねぇし、お前とはもう関係ないから。こいつに何かしたら許さねぇからな…行くぞ、乃絵瑠」


どうしよう……どんどん引き返せなくなってる……。

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