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第15章 始まりは夜這いから

「エ！？どうやって外したの！？」

「…俺の事名前で呼ばねぇし、素直にならない乃絵瑠は今日はノーブラな」

「やだぁ！新川ぁ…意地悪しないでよ」

「言ってる側から名前で呼べてねぇよな」

「そんなっ…もう！部屋戻るもん！」


一回部屋戻って明日の分のブラ着よう。

捲られたTシャツを戻した時だ。



「乃絵瑠ー！新川くーん！二人何処行ったんだろ！？」

「二人が一緒にいるのは確かなの？」

「うん、新川君が乃絵瑠の事連れて行ったから」


あの声は美里と白河君だ。


すると、新川は私の手を引っ張って廊下に出た。


「わりぃわりぃ！もう集合時間だっけ？」

「あ、二人ともいた！良かった！」

「もうギリギリの時間だから急いで行こう」

「あの！私、荷物部屋から取ってくるから！」


一回部屋に行かなくちゃ…


「乃絵瑠の荷物なら、用意してあったやつ先に裕也に持ってってもらったから大丈夫だよ！早く集合場所いこ！」


うぅ…今日は飯盒炊爨だから用意した荷物に着替えなんか入れてない…どうしよう…。


すると、新川がしてやったような顔をしているのが見えた。


新川から奪い返すしかない…。