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学園物えっち短編集
第16章 カッコ良い人



「あぁ、合コン中だからカッコつけてんだろ?風花ちゃんならわかるっしょ?あいつエロだし、馬鹿だしなぁ」

「おい、俺の株下げるような事言うなよ」


急に慶司がこっちに来ていて、慶司の事を話していた男子にそう言った。


「こっち来んなよ!そっちで一人でカッコつけてろ」

「うっせ!俺の隣り二人で盛り上がってんだぞ?俺の相手は壁になっちゃうだろ!そりゃ壁ちゃんは黙って側にいてくれるけど…あっ!……ゴメン。久しぶりに風花と話したいからこっち来させて…」


慶司はハッとした表情をして、私の隣りに俯いて座った。


あれ?慶司ってこんなノリだったっけ?


慶司はハァと息を吐いて足を組んで顔を上げた。


「…風花と話すのすごい久しぶりだな」


なんか、声色変わった?…これカッコつけてるの?


もしかして…慶司って本当はさっきみたいなのが素なのかな?


慶司は中学入って来た時に引っ越して来たので、同じ小学校だった人もいなかったし中学より前の事は誰も知らなかった。

と、いうことは中学の時ずっと作ってたの?

とりあえず…様子を見てみよう。


「そうだね…ね、せっかく出会いの場なのに私と話してていいの?」

「あぁ、他の奴らもうペア出来てるし邪魔したら悪いだろ」

「え、そう?」


確かに慶司の座ってた横の二人は何となく良い雰囲気だけど、後の人達はみんなで盛り上がってるように見えるんだけど…

でも…慶司も私と久しぶりに話したいと思ってくれてるのは嬉しい。

「…じゃあ、みんなペア出来ちゃってる事だし久しぶりに慶司と話そうかなぁ」


そう言うと、慶司はホッとした顔をしていた。


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