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学園物えっち短編集
第19章 君の蜜の味
「ふふッ…ガラス割れないようになってるよ?」
「いや、わかんねぇじゃん…もういいから次行こうぜ」
将太は私の腰に回した腕を自分の方に引いて、何となく私の事を守りながら促してくれてるんだなと感心してしまった。
「将太?将太はさ、彼女とか作らないの?」
「は?」
「今日とかね思ったの!将太って彼女出来たら大事にするんだろうなぁって」
「うわ、全然伝わってねぇ…」
将太の声が動物の鳴き声であまり聞こえなかった。
「え?なに?」
「何でもない…俺はずっと好きな子がいるから」
「そうなの?初耳なんだけど!中学の時の同級生とか?えー…今日とかその子誘えば良かったのに!」
「……あー。そうっすね」
あれ?ちょっと不機嫌になっちゃった…。
でも、好きな子誘うのってやっぱり緊張するもんね…誘えば良かったのになんて簡単に言っちゃって悪い事したな。
「…将太、ごめんね…好きな子誘うのなんて勇気いる事なのに簡単に言っちゃって…」
「…別にいいけど………悪いと思ってんならお詫びで手繋いで?カップルと家族連ればっかで癪だから。」
将太はそう言って私の手を掴んだ。
「だからこういうのは好きな子とするまで取っておけばいいのに」
「カップル繋ぎってこうすんの?」
「…聞いてないし」
将太と指が絡んで、カップルみたいに手を繋いで歩き始めた。