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学園物えっち短編集
第20章 桜舞い散る中の君




北海道に行く前日の金曜日。



桜さんは前に風邪をこじらせた時ぶりにまた学校を休んだ。



前日に学校を休むとなると、さすがに次の日旅行なんか行けないよな。


残念だけど、中止にするしかない。


夜に桜さんに電話を掛けようとすると、桜さんの方から電話が掛かって来た。


「もしもし!吉野君?」

「うん、今俺も電話しようと思ってたところです」


いつも静かに喋る桜さんが、今日はやけに声を張り上げている。


「体調どうですか?考えたんですけど、やっぱり今日体調崩してるし残念だけど中止に…」

「違うの!今日体調崩して休んだわけじゃないから…旅行の準備してたら学校行くのめんどくさくなっちゃってサボっただけ」

「桜さん…無理しないでください。また今度体調が万全の時絶対行きましょう?」

「何で?本当にサボっただけだよ…吉野君が行かないなら明日私一人で行くから。友達も今日で終りね」

「わかりました!行きます!」


本当に無理してないのかな…?まさか、桜さん一人で行かせられないし。


…まぁ、本当に体調が悪いなら桜さんの親もさすがに止めるだろう。

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