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学園物えっち短編集
第20章 桜舞い散る中の君
この日の空は真っ青に澄み渡っていて、東京に比べると少し肌寒いけど絶好のお花見日和だった。
そして今年の桜もすごく…綺麗に咲いていた。
「桜さん、体調大丈夫ですか?」
「平気。はぁ…桜すっごく綺麗だね…」
「そうですね…そこのベンチ座ってみましょう?」
「ちょっと待って、一回近くで見せて」
桜さんは俺が握っている手をパッと離した。
「あ…」
桜さんの手が離れた瞬間……
俺の目から涙が溢れ出てきた。
「…すいません……俺…」
すると、桜さんは離れた俺の手を握り直して微笑んだ。
「吉野君も一緒に桜見よう?」
「…ッ……はい」
桜さんは今までで一番嬉しそうな笑顔で、桜を楽しんでいた。