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龍ちゃんの豹変
第2章 龍ちゃん離れの第一歩
帰り道、桃花はぷくっと頬を膨らませながら私の横を歩いていた。
真田くんと言い争ったあとはただいだいこんな感じだ。
これでも不機嫌極まりない状態。

「やっぱり龍ちゃんと一発ヤッたほうがいいと思うの」

「へ?……桃花?」

「だって子孫繁栄だもん。くだらないことなんかじゃないもん。夏帆ちゃんだってそう思うでしょぉ?」

ダメだ。真田くんとのやり取りまだ引きずってるわ。

いつもあんな感じで言い合っているけれど、本当は真田くんと桃花は何だかんだで仲がいいんじゃないかと思う。
くっついたら面白そうなんだけどな。

「夏帆ちゃん今変なこと考えなかったぁ?」

桃花から発せられたとは思えない低い声。
ヤバい。
MAXでキレる前だ。

「か、考えてないない!せめて家事だけでも頑張ろうかな、って思ってたとこ!」

私の必死の言い訳に桃花は顔を明るくした。
良かった。爆発しなくて。

「うん!夏帆ちゃんの手料理食べたら龍ちゃんも喜ぶよぉ。桃花が男を落とす料理教えたげるぅ」

キラキラと目を輝かせる桃花。
いやいや、龍ちゃんから離れるための家事なんですけど?

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