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龍ちゃんの豹変
第4章 おにぎりと味噌汁の審査結果
***土曜日***
あの日以来、桃花たちのことは頭から離れなかったけど、それでも毎日おにぎりと味噌汁を練習した。
これは後でわかったことなんだけど、先週の土曜日に私が作ったおにぎりは塩ではなく、砂糖がまぶされていたらしい。
龍ちゃんが言うには砂糖と塩の区別もつかないんじゃ先は見えてるな、と言う意味で結果は見えてるのに?って言ったみたいなんだけど。
「夏帆ちゃん、さすがにそれは見た目とかぁ、手触りで分かるでしょぉ?」
「だから今は使う前に舐めて確認してるもん」
「……桃花、そういうことじゃない気がするぅ」
現在うちのキッチンで桃花と二人、並んで料理を作っている。
私は例のごとくおにぎりと味噌汁。
桃花はハンバーグだそうだ。
「何にするかは悩んだんだけどぉ、これが一番シンプルで美味しいかなって思ったんだぁ」
え!シンプル?
は、ハンバーグがシンプルなんだ!?
うわぁ……私なんておにぎりと味噌汁で何日も苦戦してるのに……