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堕ち逝く空
第2章 始まりは静かに…
甘えたい気持ちを抑えて、携帯を口元に押し付けたままため息をついた。
「折角恋人になったんだもん…迎えに来てもらうぐらいなら…我儘にならないよ、ね?」
ちょっと恥ずかしくなって、携帯でそっと顔を隠してため息を漏らす。恋人になったということは、この先は今までの距離と変わるということ。それは少し怖くて、甘くて…なんだか照れくさい。いつかこの感覚が普通になるのかと思うと、今はとても想像が出来なくて不思議な感じだ。
そんな明後日に思考を向けていたら、いつも乗る電車が目の前にやってきた。
カラオケやなんだと寄り道を、沢山していたせいか電車が混雑している。携帯の時間を見ると帰宅ラッシュの間際に近いらしく、結構人の数が多かった。
「さて…」
電車に乗り込んで、駅に着いたら即効降りれるように乗車入り口傍に立つ。朝にあった痴漢もこの位置にいた為にあったのだが。この場所は出来るだけキープしていたい。臭いに敏感であるせいもある。会社帰りのラッシュに思いっきり被ってしまったようだ。綾香は混み始める車内に携帯を持つのも面倒になり鞄の中にしまう。
朝があったから夜も。そんなことを一切願ってもいないし、絶対に嫌だと思っていたことだ。しかし朝とは違い、その痴漢はある意味堂々としていた。
正面から横から後ろから、敵しか居ないという状況に唖然ともする。両手は後ろから二人掛りで一本ずつ捕われ、足は男らの片足づつに拡げられ、閉じれないようにされていた。
意味が分からない。
どうしてこんな形に囚われることになったのか。
「止めっ…むふぅ…」
言葉を吐き出す途中に後ろから口元を覆われる。グッと息を殺して睨むと目の前にいた男は綾香の耳元で笑みさえ浮かべて呟いた。
「大丈夫だよ、これはただのチェックだから」
より意味が分からない言葉に、瞳を大きく見開いてしまう。呆然と言葉の意味を考えるより先に大きな掌が小ぶりな綾香の両胸を服を上から触れた。
「さすがに服の上からは分からないな」
上着のボタンを外し、ブラウスのボタンをひとつひとつ外していく。半分ほど外すとパンツとおそろいの薄い花柄のピンクが顔を出した。
「折角恋人になったんだもん…迎えに来てもらうぐらいなら…我儘にならないよ、ね?」
ちょっと恥ずかしくなって、携帯でそっと顔を隠してため息を漏らす。恋人になったということは、この先は今までの距離と変わるということ。それは少し怖くて、甘くて…なんだか照れくさい。いつかこの感覚が普通になるのかと思うと、今はとても想像が出来なくて不思議な感じだ。
そんな明後日に思考を向けていたら、いつも乗る電車が目の前にやってきた。
カラオケやなんだと寄り道を、沢山していたせいか電車が混雑している。携帯の時間を見ると帰宅ラッシュの間際に近いらしく、結構人の数が多かった。
「さて…」
電車に乗り込んで、駅に着いたら即効降りれるように乗車入り口傍に立つ。朝にあった痴漢もこの位置にいた為にあったのだが。この場所は出来るだけキープしていたい。臭いに敏感であるせいもある。会社帰りのラッシュに思いっきり被ってしまったようだ。綾香は混み始める車内に携帯を持つのも面倒になり鞄の中にしまう。
朝があったから夜も。そんなことを一切願ってもいないし、絶対に嫌だと思っていたことだ。しかし朝とは違い、その痴漢はある意味堂々としていた。
正面から横から後ろから、敵しか居ないという状況に唖然ともする。両手は後ろから二人掛りで一本ずつ捕われ、足は男らの片足づつに拡げられ、閉じれないようにされていた。
意味が分からない。
どうしてこんな形に囚われることになったのか。
「止めっ…むふぅ…」
言葉を吐き出す途中に後ろから口元を覆われる。グッと息を殺して睨むと目の前にいた男は綾香の耳元で笑みさえ浮かべて呟いた。
「大丈夫だよ、これはただのチェックだから」
より意味が分からない言葉に、瞳を大きく見開いてしまう。呆然と言葉の意味を考えるより先に大きな掌が小ぶりな綾香の両胸を服を上から触れた。
「さすがに服の上からは分からないな」
上着のボタンを外し、ブラウスのボタンをひとつひとつ外していく。半分ほど外すとパンツとおそろいの薄い花柄のピンクが顔を出した。