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星 〜亜美〜
第2章 はじまり
「亜美。酔ってるの?うなじが赤く染まってる。」

振り向くと、安井弁護士が、ピッタリと私の隣に座り、首筋に手をはわせていた。
いつの間にか呼び捨て?

「ちょぉっつとぉ、ーー」

安井弁護士の手を払おうとするが、思うように身体が言うことを聞いてくれない。

「もう、呂律が回ってないよ。かわいいね。亜美。」


自分でも、綺麗とか、かわいいなんて言われるタイプじゃないことくらいわかってる。
それなのに、安井弁護士の言葉に、
胸をキュンとさせてる自分が、恥ずかしかった。
思わず顔を伏せる。

「亜美は、シャイだね。そんな風に、恥ずかしがってるところも、かわいい。
恥ずかしがらないで、顔を上げて、俺の目を見て!」

顔を上げると、安井弁護士の綺麗な切れ長の瞳が、すぐ近くにあった。
「俺の瞳に、何が見える?」
「私」
「そうだね。赤くなって、かわいい亜美をみてるよ。」

っと、おもむろに、人差し指を私との間に差し出した。

「この指が、これから可愛い亜美を、気持ち良くしてくれるよ。」

思考回路が停止する。
私を女性扱いしてくれる安井弁護士の言葉に、気持ち良さを感じている。
さらに、この指が。。。。
これから繰り広げられる想像もできない出来事に、生唾を飲み込んでいた。

知ってか知らずか、人差し指は、真っ直ぐ伸びて、私の唇に触れた。
ゆっくりと、触れるか触れないかの感覚で、優しく唇をなぞる。

「赤くて、柔らかくて、さくらんぼう見たい。」

身体中の神経が唇に集まって、体が溶けそうになる。



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