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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機
 ミャァと、仔猫がひと声啼いた。
 徳姫はしゃがみ込み、優しく差し招く。
「こちらへおいでなさい」
 仔猫は、今度は物怖じせず徳姫の方に歩いてやってきた。
「可愛い」
 徳姫は思わず呟き、迷わず仔猫を抱き上げた。ふわふわとした感触は手触りがよく、陽溜まりの匂いがする。徳姫は仔猫を胸に抱き、そっとやわらかな毛並みに頬ずりした。
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