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姫はひそやかに咲き乱れる~戦国恋華【れんか】~
第3章 転機
 翌日の昼近くになって、漸く解放されたときには、もう二度と、あんな辛い想いはしたくないと思った―。
「全っく、愚かしいほどねんねなのだな。その歳になって、仔猫一匹につられて、のこのことこんなところまでやって来るとは」
 邦昭が呆れたような口調で言う。その口調には明らかに嘲るような響きが込められていた。
「あ―」
 徳姫は総毛立った。
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