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執事はお嫌いですか?
第6章 主人と執事は翻弄し、進む
「好きな形作って、真ん中優しく推して窪ませてね。
あんまり厚くしちゃ駄目だよー」
「うん」
俺は早速具を取って、好きな形にした。
上手く出来ない部分は春にフォローしてもらいつつ、丸や四角など、自由に色々な形を作っていく。
思っていたよりは大変だけど、中々楽しくて俺は夢中で形づくりに励んだ。
「斎楽しい・・・?」
顔が緩んでいたのかバレたのか、春が訊いてきた。
「なかなか・・・」
「それはよかった・・・!」
徐々に少なくなっていく具もあっという間に二人の手でまとめられ、出来たものはクロに渡されてしっかりと火が通るまでフライパンの中で煮込まれる。
「では――・・・メインの作業も終わったので、アップルパイ作りましょうか」
クロは一息つくと棚から、すり機やらまな板やらフォークを、冷蔵庫からは卵とマーガリン、その他もろもろを持ってくると作業台に広げ始めた。
「アップルパイは簡単に作れるので、斎様にも大丈夫です」
クロはにっこり笑って俺にフォークと少しひんやりとしたパイ生地をささっと4等分にして渡した。
「フォークとパイ生地・・・・?
これで何するんだ?」
「簡単です。
できるだけ均等に間をあけて、フォークでパイ生地にたくさん穴をあけてくだい。
こう・・・プスっと――」
クロはパイ生地にフォークを刺して、いくつもの小さな穴をあけた。
「こうすると中までサクサクになって美味しくなります」
「なるほど・・・!」
「この生地は下になるので次は上生地です。
上生地はナイフで切れ込みをいくつか間隔をあけて入れてください。
この作業を残ったパイ生地にお願いします」
説明されクロから渡されたナイフは、バターなどを塗る尖った部位のないもの。
刃のところが若干ギザギザしているだけの、いかにも安全なナイフだ。
「クロ・・・・」
「すみません・・・見てる私が胃が痛くなりそうな気がしたので・・・
今回はこれで勘弁してください・・・・」
「――わかった・・・」
俺はしぶしぶこのナイフを使ってすることにした。
包丁・・・小学校の家庭科の時間に使い方習ったんだがな・・・。
内心腑に落ちない気分で頼まれた作業をしていると、春とクロは主要となる材料を用意し始めていた。
あんまり厚くしちゃ駄目だよー」
「うん」
俺は早速具を取って、好きな形にした。
上手く出来ない部分は春にフォローしてもらいつつ、丸や四角など、自由に色々な形を作っていく。
思っていたよりは大変だけど、中々楽しくて俺は夢中で形づくりに励んだ。
「斎楽しい・・・?」
顔が緩んでいたのかバレたのか、春が訊いてきた。
「なかなか・・・」
「それはよかった・・・!」
徐々に少なくなっていく具もあっという間に二人の手でまとめられ、出来たものはクロに渡されてしっかりと火が通るまでフライパンの中で煮込まれる。
「では――・・・メインの作業も終わったので、アップルパイ作りましょうか」
クロは一息つくと棚から、すり機やらまな板やらフォークを、冷蔵庫からは卵とマーガリン、その他もろもろを持ってくると作業台に広げ始めた。
「アップルパイは簡単に作れるので、斎様にも大丈夫です」
クロはにっこり笑って俺にフォークと少しひんやりとしたパイ生地をささっと4等分にして渡した。
「フォークとパイ生地・・・・?
これで何するんだ?」
「簡単です。
できるだけ均等に間をあけて、フォークでパイ生地にたくさん穴をあけてくだい。
こう・・・プスっと――」
クロはパイ生地にフォークを刺して、いくつもの小さな穴をあけた。
「こうすると中までサクサクになって美味しくなります」
「なるほど・・・!」
「この生地は下になるので次は上生地です。
上生地はナイフで切れ込みをいくつか間隔をあけて入れてください。
この作業を残ったパイ生地にお願いします」
説明されクロから渡されたナイフは、バターなどを塗る尖った部位のないもの。
刃のところが若干ギザギザしているだけの、いかにも安全なナイフだ。
「クロ・・・・」
「すみません・・・見てる私が胃が痛くなりそうな気がしたので・・・
今回はこれで勘弁してください・・・・」
「――わかった・・・」
俺はしぶしぶこのナイフを使ってすることにした。
包丁・・・小学校の家庭科の時間に使い方習ったんだがな・・・。
内心腑に落ちない気分で頼まれた作業をしていると、春とクロは主要となる材料を用意し始めていた。