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執事はお嫌いですか?
第6章 主人と執事は翻弄し、進む
長かったようで短い。

そんな、充実した一日。

もしかしたら、春が泊りに来る。と言っていなかったら、こんなに楽しいことはなかったかもしれないと思うと、自然と春への感謝の気持ちが募る。

「春、今度買い物一緒に行くか・・・?」

澄ませないと聞き取れないくらいの声で呟いてみる。

「え、いきなりどうしたの」

春はエプロンを畳む手を止めて、まばたきを一つ。

「いや・・・・今日一日楽しかったから・・・。
春が泊りに来るって言ってくれたおかげかなぁ・・・と」

照れくささを隠すように頬をひとかきして春を見てみると、なぜかぽかーんとしていた。
そして、何か言うのかと思うと一言。

「・・・何か似てきたね・・・」
「・・・?何に?」
「榊先輩に」
「はぁ・・・?あんな変態に似るのは嫌だぞ・・・」
「ははは。そんなこと言っちゃうの?」

「嫌でも似てきてるよ」と最後に春は付け加えると、俺の分のエプロンも畳みだす。
その姿に春も大人だなぁ・・・と自然と思ってしまった。

まだまだ子供っぽいのに――。

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