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執事はお嫌いですか?
第6章 主人と執事は翻弄し、進む
「おにぎりもどうぞ。
醤油ちりめんと混ぜてみました。
それと、キッシュとツナサラダも・・・」
クロは軽く緊張が解けたのか、次々と夕飯を紹介していった。
今食べたハンバーグは、春と一緒に好きな形にして焼いたもので、丸に四角に不格好な星のものまで、見ていて楽しくなる。
その横には、チーズのほのかな良い香りを漂わすキッシュに、醤油とちりめんを混ぜ込んださんかくおにぎり。
おまけに、コンソメスープ。
――どれも美味しそうで、食が進みそうだ・・・。
「じゃあおにぎりを・・・」
ラップに包まれたおにぎりを一つとって、一口頬張る。
「どう・・・ですか・・・?」
強張った顔で、恐る恐る訊いてくる。
それに対して、俺は満面の笑みで返した。
「なかなか・・・!」
味付けも丁度いいし、なによりちりめんとお米の相性が抜群だ・・・。
美味しすぎる・・・。
「春くんは・・・」
「――好きなおにぎりです・・・!」
「――そうですか・・・!
・・・よかったです」
クロは、ふにゃっと笑ってエプロンを取ると、ほっと一息つく。
トクン。
「・・・?」
普段大人びているクロがほっとして、幼い表情をのぞかせる姿はなぜか可愛らしく見えてしましい、なぜか不意にも胸が跳ねた。
――なんか・・・おかしい・・・?
俺はそっと胸に触ってみたが、特になにかあるわけでもなく、ほんのちょっと不思議がるだけだった。
「榊先輩嬉しそうですね」
そんな俺の横で、春はよほど気に入ったのか、おにぎりをパクパクと食べて二つ目に入ろうとしてた。
「はい。それはもう・・・。
自分が作った食事が喜んで頂けるのは、執事の私にとっては嬉しいことのひとつです」
「料理していてよかったです」とクロは言うと、俺を見つめてきた。
「――そしてなにより・・・斎様が何気なくピーマンを食べられていることが――。
嬉しすぎて、言葉にできません」
「そんなにか・・・!?」
クロは手を目元にやって、涙らしきものを拭う。
白々しい演技をするクロに俺は突っこみ、春は笑った。
・・・確かにピーマン独特の青臭さや食感を感じることなく、食べることができた・・・。
俺自身も少々驚きだ。
醤油ちりめんと混ぜてみました。
それと、キッシュとツナサラダも・・・」
クロは軽く緊張が解けたのか、次々と夕飯を紹介していった。
今食べたハンバーグは、春と一緒に好きな形にして焼いたもので、丸に四角に不格好な星のものまで、見ていて楽しくなる。
その横には、チーズのほのかな良い香りを漂わすキッシュに、醤油とちりめんを混ぜ込んださんかくおにぎり。
おまけに、コンソメスープ。
――どれも美味しそうで、食が進みそうだ・・・。
「じゃあおにぎりを・・・」
ラップに包まれたおにぎりを一つとって、一口頬張る。
「どう・・・ですか・・・?」
強張った顔で、恐る恐る訊いてくる。
それに対して、俺は満面の笑みで返した。
「なかなか・・・!」
味付けも丁度いいし、なによりちりめんとお米の相性が抜群だ・・・。
美味しすぎる・・・。
「春くんは・・・」
「――好きなおにぎりです・・・!」
「――そうですか・・・!
・・・よかったです」
クロは、ふにゃっと笑ってエプロンを取ると、ほっと一息つく。
トクン。
「・・・?」
普段大人びているクロがほっとして、幼い表情をのぞかせる姿はなぜか可愛らしく見えてしましい、なぜか不意にも胸が跳ねた。
――なんか・・・おかしい・・・?
俺はそっと胸に触ってみたが、特になにかあるわけでもなく、ほんのちょっと不思議がるだけだった。
「榊先輩嬉しそうですね」
そんな俺の横で、春はよほど気に入ったのか、おにぎりをパクパクと食べて二つ目に入ろうとしてた。
「はい。それはもう・・・。
自分が作った食事が喜んで頂けるのは、執事の私にとっては嬉しいことのひとつです」
「料理していてよかったです」とクロは言うと、俺を見つめてきた。
「――そしてなにより・・・斎様が何気なくピーマンを食べられていることが――。
嬉しすぎて、言葉にできません」
「そんなにか・・・!?」
クロは手を目元にやって、涙らしきものを拭う。
白々しい演技をするクロに俺は突っこみ、春は笑った。
・・・確かにピーマン独特の青臭さや食感を感じることなく、食べることができた・・・。
俺自身も少々驚きだ。