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執事はお嫌いですか?
第6章 主人と執事は翻弄し、進む
「あ、あぁ。まぁ・・・」
「榊先輩はそのこと知ってるの?心配するんじゃない?」
「白い肌に虫刺されって結構目立つし――」と春は不安そうにして、首筋にある絆創膏にそっと触れて呟く。
「大丈夫だと思うぞ・・・。
多分、知ってると思うし・・・」
「そう?
まあ、榊先輩だしね。しっかり者だから、心配する必要ないかな」
「ん、大丈夫」
俺は春に満面の笑みを見せ、疑念を一心に取り払おうとした。
早く、春には浴槽の方に・・・。
「じゃあ、俺は湯船に浸かってくるから、斎はちゃんと体洗うんだよー」
「わかった」
春は俺の返事を確認すると、タオルを持って、ペタペタと浴槽の方向へと消えて行った。
「――はぁ」
ボディーソープを泡だてながら、今日のうち、やっと一人きりになれたことに一息漏れる。
春のお泊まりから始まり、クロの欲情話やら、キスされた話やら、買い物に料理に・・・。
そして、絆創膏・・・。
「どっと疲れが・・・」
鎖骨からお腹にかけてボディタオルを滑らす。
視界に入る絆創膏・・・。
「男にキスマーク付けて、何が楽しいんだよ――」
ボソッと言葉がこぼれた。
自然とクロの顔が思い浮かぶ。
突然・・・言われた言葉に最初は戸惑いと驚きしかなかったが、今、こうして冷静に考えてみると、結構ヤバいよな・・・。
『だって、私は斎様に欲情して襲っているのですから、普通ではないです』
“欲情しているのだから”
「――いや、ヤバいどころじゃないな・・・」
欲情されることすら俺にとっては初めてで。
それなのに、同性からなんて。クロからなんて・・・。
整理がつくわけがない。
一人になっても。
落ち着いていても。
今もそうだ――。
クロは、弄ってくるけど、俺の事どう思っているんだ・・・?
欲情ってだけの後輩で主人なのか・・・?
これから俺はどうすればいいんだろう・・・
「クロの考えていること、わかんないや・・・」
俺は思考が朦朧になるのを感じ、さっと泡を流すと、青の蛇口を捻った。
「榊先輩はそのこと知ってるの?心配するんじゃない?」
「白い肌に虫刺されって結構目立つし――」と春は不安そうにして、首筋にある絆創膏にそっと触れて呟く。
「大丈夫だと思うぞ・・・。
多分、知ってると思うし・・・」
「そう?
まあ、榊先輩だしね。しっかり者だから、心配する必要ないかな」
「ん、大丈夫」
俺は春に満面の笑みを見せ、疑念を一心に取り払おうとした。
早く、春には浴槽の方に・・・。
「じゃあ、俺は湯船に浸かってくるから、斎はちゃんと体洗うんだよー」
「わかった」
春は俺の返事を確認すると、タオルを持って、ペタペタと浴槽の方向へと消えて行った。
「――はぁ」
ボディーソープを泡だてながら、今日のうち、やっと一人きりになれたことに一息漏れる。
春のお泊まりから始まり、クロの欲情話やら、キスされた話やら、買い物に料理に・・・。
そして、絆創膏・・・。
「どっと疲れが・・・」
鎖骨からお腹にかけてボディタオルを滑らす。
視界に入る絆創膏・・・。
「男にキスマーク付けて、何が楽しいんだよ――」
ボソッと言葉がこぼれた。
自然とクロの顔が思い浮かぶ。
突然・・・言われた言葉に最初は戸惑いと驚きしかなかったが、今、こうして冷静に考えてみると、結構ヤバいよな・・・。
『だって、私は斎様に欲情して襲っているのですから、普通ではないです』
“欲情しているのだから”
「――いや、ヤバいどころじゃないな・・・」
欲情されることすら俺にとっては初めてで。
それなのに、同性からなんて。クロからなんて・・・。
整理がつくわけがない。
一人になっても。
落ち着いていても。
今もそうだ――。
クロは、弄ってくるけど、俺の事どう思っているんだ・・・?
欲情ってだけの後輩で主人なのか・・・?
これから俺はどうすればいいんだろう・・・
「クロの考えていること、わかんないや・・・」
俺は思考が朦朧になるのを感じ、さっと泡を流すと、青の蛇口を捻った。