この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
執事はお嫌いですか?
第6章 主人と執事は翻弄し、進む
「あ、あぁ。まぁ・・・」
「榊先輩はそのこと知ってるの?心配するんじゃない?」

「白い肌に虫刺されって結構目立つし――」と春は不安そうにして、首筋にある絆創膏にそっと触れて呟く。

「大丈夫だと思うぞ・・・。
多分、知ってると思うし・・・」
「そう?
まあ、榊先輩だしね。しっかり者だから、心配する必要ないかな」
「ん、大丈夫」

俺は春に満面の笑みを見せ、疑念を一心に取り払おうとした。

早く、春には浴槽の方に・・・。

「じゃあ、俺は湯船に浸かってくるから、斎はちゃんと体洗うんだよー」
「わかった」

春は俺の返事を確認すると、タオルを持って、ペタペタと浴槽の方向へと消えて行った。

「――はぁ」

ボディーソープを泡だてながら、今日のうち、やっと一人きりになれたことに一息漏れる。

春のお泊まりから始まり、クロの欲情話やら、キスされた話やら、買い物に料理に・・・。
そして、絆創膏・・・。

「どっと疲れが・・・」

鎖骨からお腹にかけてボディタオルを滑らす。

視界に入る絆創膏・・・。

「男にキスマーク付けて、何が楽しいんだよ――」

ボソッと言葉がこぼれた。
自然とクロの顔が思い浮かぶ。

突然・・・言われた言葉に最初は戸惑いと驚きしかなかったが、今、こうして冷静に考えてみると、結構ヤバいよな・・・。


『だって、私は斎様に欲情して襲っているのですから、普通ではないです』


“欲情しているのだから”


「――いや、ヤバいどころじゃないな・・・」

欲情されることすら俺にとっては初めてで。
それなのに、同性からなんて。クロからなんて・・・。

整理がつくわけがない。

一人になっても。
落ち着いていても。

今もそうだ――。

クロは、弄ってくるけど、俺の事どう思っているんだ・・・?
欲情ってだけの後輩で主人なのか・・・?

これから俺はどうすればいいんだろう・・・


「クロの考えていること、わかんないや・・・」


俺は思考が朦朧になるのを感じ、さっと泡を流すと、青の蛇口を捻った。













/143ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ