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執事はお嫌いですか?
第6章 主人と執事は翻弄し、進む
「・・・まあ、ちょっと――。
言うのは、恥ずかしかったし・・・」

思っていることを口に出すのは恥ずかしかったし、嘘じゃない。
現に思い出したくないレベルだ。

「じゃあこの痛みも無駄じゃなかったかも」

すりすりと自分のほっぺを摩るクロ。

「へ――?」

俺はさらにキョトン顔。

「斎は、ブーブー言ってても本当は優しいから――。
自分で俺に当てといて凄く心配してくれたし・・・。

顔がちょっと泣きそうで、可愛かった」

ちゅ。ちゅ。っと、おでこ、頬に落とされるキス。

「じゃ、じゃあ避けなかったのは・・・」
「斎のそういう優しいところも好き」

最後にちゅーっと少し長めのキスを唇に一つ。

「えっあっ・・・」

体の中心から熱が込み上がってくるのがわかる。

こういうこと自然とやってのけるのがクロなのだ・・・忘れてた・・・。

「あと、恥ずかしがりながら思ってること言ってくれるのも・・・好き。

凄く、嬉しかった・・・」

再び染まる耳を見て、クロも照れるんだな・・・と内心可愛いと思ってしまった。

こっちまで何故か照れてしまう・・・。


「・・・あ~~~!

もう、好きって言うな。
好きも禁止にする・・・」

俺は熱い視線から逃れるように頭を垂らした。

「好きも駄目なの・・・?斎、禁止事項ばっかり。

あれもダメ。これもダメ。なら、少しは執事にもご褒美がないとやってられないんだよ?」
「そ、そうなのか!?
じゃあ、ど、どうすれば・・・」

すっかり見落としていた。

ご褒美って言っても・・・。
お金は、母さんたちがバイト代を払っている。
なにかあげられるものなんて――持ち合わせてない。

「俺なんも無いぞ――。
どうしよう・・・」
「ふふっ。
やっぱ斎は可愛い、好き、大好き」

ぎゅっと抱きしめられ、さらさらと髪を梳かれる。

「写真見せて貰ったとき言ったでしょ。
ご褒美なんていらないくらい、癒しももらってるって・・・。

心配しなくても大丈夫」
「それなら――いいけど」

自分以外の体温を感じられる。
呼吸とか、鼓動とか、優しさとか・・・愛情とか。

夢に出た、小さい時の俺に少し自慢したいくらいだ・・・。


今は、たくさんのぬいぐるみに、お菓子に食べ物に囲まれるくらい嬉しいって・・・。
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