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執事はお嫌いですか?
第2章 主人の執事は先輩です
▼斎視点


「では、周りには疑心の目で見れないように気をつけて行ってくださいね。」
「うん・・・」
「斎くん、わかってますか?」
「・・・・分かってる」
「ならいいんですが・・・。」

しつこく訊いてくるクロに俺はほっぺを少し膨らませる。

そんなに何度も訊いてこなくてもわかってる・・・

クロは保健室から何故かきっちり俺の手を握って1年の教室がある階まで連れてくると、階段の陰で俺の頭を優しく包んだ。

「クロ、またお前ッ・・・・!」
「・・・斎くん、そんなに大きな声を出すと他の生徒にばれてしまいますよ?」
「っ・・・・・」

相変わらずの言いなり。

それに昨日から反抗できていない俺も居る・・・・
俺が主人なのに、なんで執事のクロに流れを飲み込まれてるんだ・・・・

「・・・・クロ、そろそろ息苦しい・・・・」
「あ、すみません」

手を離すと、拗ねたような目でじい。っと俺を見つめてくる。

「な、何・・・・」
「・・・今日帰ったらお仕置きですからね」
「はッ!?」
「では、自分も教室に行かないといけないのでここで失礼します。
放課後に迎えに来ますね」
「え、ちょ、クロ!」

俺の言葉は無視し、さっさとクロは上級生の教室がある階に戻ってしまった。

お、お仕置きってさっきのじゃなかったのかよぉ・・・・

クロが触ったところが、ピリ―。と疼き、手で押さえる・・・・
俺は恥ずかしさで、うな垂れる事しかできなかった。



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