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執事はお嫌いですか?
第3章 主人と執事の難問距離問題
「榊クロ・・・・・」

枕に顔をうずめ、ポツリと名前を呟く。

顔カッコイイし、執事としては完璧だし・・・・・
腹黒でSっぽいし・・・・
名前が合ってるよなぁ・・・

「変態だけど・・・」
「誰か変態ですか?」

突然、聞き覚えのある声。
声がした方向を見てみると、クロが執事服に着替えて立っていた。

「おわッ!く、クロいつからそこに!」
「私の名前を呼んだところからです」
「最初っからじゃんか!」
「はい」

クスクスと笑うクロは、俺の隣に来てベッドに腰掛ける。

「私がどうかしたんですか?」
「・・・・いや、別に」
「でも、私のこと考えていましたよね・・・?
名前・・・口に出して」

じー・・・と見つめられて、困惑。
この際、訊いた方がいいのか・・・?

「いや・・・ただ、クロのこと知りたいなぁー・・・って思っただけで・・・
あ、あぁ・・・やっぱいいや・・・き、気にするな・・・・」

口に出してみたらちょっと恥ずかしかった・・・・
つい、言葉がもごもごしてしまう。

「わ、私のことですか・・・」

クロは一瞬戸惑った顔をする。

訊いちゃいけないことだったか・・・・?

「・・・・執事をアルバイトにしてる普通の男子高校生ですね・・・?」

一時考えてクロが言ったのはなぜか疑問系。

しかも・・・・

「・・・・それ普通じゃないと思うぞ?」
「そうですか?」

異常といより、珍しい・・・?
だって、普通の男子高校生が執事のアルバイトなんかしないだろ・・・

・・・・ん?


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