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執事はお嫌いですか?
第3章 主人と執事の難問距離問題
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ちゃぷちゃぷと肌にかかる、暖かい水で目を覚ます―――

「んん・・・・」
「起きましたか・・・・」

目を開けると、目の前にいたのはクロ。

「ん・・・・何して・・・」
「お仕置き後、いきなり斎様が意識を失ってしまったんです・・・
それで仕方なく、私がお風呂に入れています。

なんせ、いやらし液でべたべたなので―――」

石鹸を泡立てて、俺の体につけると隅々まで洗い出す。

何をしているんだ・・・・・。と下を見てみると俺は真っ裸。
そしてクロは上半身裸。

「へッ!」

驚きであげた声は浴場に響く。

今の状況に加え、先ほどのこと・・・・
それにこの格好・・・

考え出すと一気に羞恥心がこみ上げてきた。

「ッ~・・・・クロ・・・」
「はい」
「今すぐ出て行け・・・・
俺が戻ってくるまで、リビングで正座して待っとけ・・・・」

恥ずかしさと怒りが入り混じり、顔が熱い・・・・
今すぐ逃げ出したい衝動に駆られるが、クロに色々と言いたいことがある・・・・

「かしこまりました」

クロは立ち上がると、浴場を出て行く。

出て行ったのを確認すると、はぁ・・・・とため息をついて体の泡を洗い流す。
ふいに前の鏡が目に入る。

高1にしては、小柄で細い・・・

クロに言われたことを思い出すと、うぅ・・・と悔しさが出て自滅・・・
水に滴る腕を擦りながら鏡を見てみる。

すると不意に見つけたキスマークは、同じところに重ねたように付けられているように見えた―――・・・



  






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