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執事はお嫌いですか?
第4章 主人と執事の迷想
吐ききった言葉を飲み込んで、ぽーっと眺めていると、突然ぬっと顔が出てきた。
黒い髪。
タバコの香りがふわっと鼻をかすった。
「斎。ここで何してるのー?サボり?」
「おわ、楓先輩・・・!」
驚いて顔を上げてみると、珍しく一人姿の楓先輩がいた。
京先輩はどこにも居ない。
「あれ、京先輩は――・・・」
「あ、京なら今日はダルいとか言ってお休み」
「そ、そうなんですか」
相変わらず不良だなぁ。と思う。
それと同時に、クロの話を思い出した。
仲の悪い先輩とクロ―――・・・
二人はクロのことどう思っているんだろうか・・・
取り合えず、この話題はやめておこう・・・
先日のクロのことで学んだことだし、人のことは詮索しないことにした。
本人が話したくなったときに聞けばいいんだし―――
それでも、俺が少し気まずいの確かで。
何話せばいいんだっけ・・・
いつも顔を合わして話していることは・・・
「斎、どうしたの?」
「え、あ、えっと・・・!えーっと――
あ、京先輩とは上手くいっていますよねッ」
「・・・あ、うん仲いいよ・・・?」
「・・・う、えっと」
えーっとえーっと考えるふりして、何考えてこの話題振ったんだ俺~!と内心かなり焦っている。
「喧嘩したように見えた?」
「い、いえ!そんなこと無いですよッ!
仲良さそうです、はい」
「それならいいけど・・・斎、汗凄いけど大丈夫?」
「だ、大丈夫ですッ!」
「・・・・・斎・・・?」
うーん?と顔をしかめる楓先輩は、じーっと俺の顔を見てきた。
その度に目を泳がせて、目が合わないようにした。
「汗、尋常じゃないし体調不良かな・・・」
「ほんと、大丈夫・・・ですよ・・・?」
なんとか誤魔化そうとする俺に、楓先輩は自然に顔を近づけてくる。
「え、ど、どうしまし・・・」
戸惑う姿に無表情で近づいてくると、俺の手を取り絡ましてきた。
「か、楓せんぱ・・・」
大きな手で優しく握ったり強く握ったりした後、首筋に手を這わせる。
顔は、耳の近くで止まった。
“ふうー”と耳に息をかけられ、ぞわっと肩を震わす。
「はうっ――・・・」
甘ったるい小さく声が出てしまう。
黒い髪。
タバコの香りがふわっと鼻をかすった。
「斎。ここで何してるのー?サボり?」
「おわ、楓先輩・・・!」
驚いて顔を上げてみると、珍しく一人姿の楓先輩がいた。
京先輩はどこにも居ない。
「あれ、京先輩は――・・・」
「あ、京なら今日はダルいとか言ってお休み」
「そ、そうなんですか」
相変わらず不良だなぁ。と思う。
それと同時に、クロの話を思い出した。
仲の悪い先輩とクロ―――・・・
二人はクロのことどう思っているんだろうか・・・
取り合えず、この話題はやめておこう・・・
先日のクロのことで学んだことだし、人のことは詮索しないことにした。
本人が話したくなったときに聞けばいいんだし―――
それでも、俺が少し気まずいの確かで。
何話せばいいんだっけ・・・
いつも顔を合わして話していることは・・・
「斎、どうしたの?」
「え、あ、えっと・・・!えーっと――
あ、京先輩とは上手くいっていますよねッ」
「・・・あ、うん仲いいよ・・・?」
「・・・う、えっと」
えーっとえーっと考えるふりして、何考えてこの話題振ったんだ俺~!と内心かなり焦っている。
「喧嘩したように見えた?」
「い、いえ!そんなこと無いですよッ!
仲良さそうです、はい」
「それならいいけど・・・斎、汗凄いけど大丈夫?」
「だ、大丈夫ですッ!」
「・・・・・斎・・・?」
うーん?と顔をしかめる楓先輩は、じーっと俺の顔を見てきた。
その度に目を泳がせて、目が合わないようにした。
「汗、尋常じゃないし体調不良かな・・・」
「ほんと、大丈夫・・・ですよ・・・?」
なんとか誤魔化そうとする俺に、楓先輩は自然に顔を近づけてくる。
「え、ど、どうしまし・・・」
戸惑う姿に無表情で近づいてくると、俺の手を取り絡ましてきた。
「か、楓せんぱ・・・」
大きな手で優しく握ったり強く握ったりした後、首筋に手を這わせる。
顔は、耳の近くで止まった。
“ふうー”と耳に息をかけられ、ぞわっと肩を震わす。
「はうっ――・・・」
甘ったるい小さく声が出てしまう。